あおむろひろゆきのてくてく子育て日記〈第8話〉「いつか終わってしまうこの日々について」
子どもの言葉に、思わずおとうちゃんが泣いた日
「こうえん、たのしかったね」
「ボールあそび、たのしかったね」
「おみずでばしゃばしゃしたの、たのしかったね」
「いっしょにアイスたべにいったの、たのしかったね」
「おかいもの、たのしかったね」
ひとつひとつの出来事を思い返しながら言葉を紡いでゆく姿を見て、大人げなくもワンワンと泣いてしまいました。まる一日一緒にいたはずなのに、全然気づけていなかった。自分の余裕の無さから子どもが楽しんでいる姿をたくさん見落としてしまっていました。これじゃあ、おとうちゃん失格です。
いつだってそう。何が正解なのか分からない中で、私たちは様々な選択を迫られます。そしてその選択に自信の無い私はいつも自分を責めてしまう。そこに光を射してくれるのは、いつも子どもです。子どもにとって何が幸せなのかは私たちが決めることじゃなくて、子ども自身が決めること。あれこれ思い悩 む前に、まずは子どもがどんな表情をしているかしっかりと見守るべきでした。
子どものそばで生活できる時期は、いつか必ず終わってしまいます。それがあと何年なのかは分からないけれど、おとうちゃんは子どもがひとり立ちするその日まで、その幸せにしっかりと寄り添って生きこうと思いました。
この連載は隔週金曜日の更新です。第9話は、2週間後の6月24日(金)に更新予定です。次回もお楽しみに!
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